ゆーたの旅日記

名古屋から行く国内旅行が中心の旅日記です

廃道「半場神妻線」は原田橋の迂回路として成立するのか?!

中部天竜駅から自転車で愛知県へ抜けることができず、仕方なく廃道「半場神妻線」を歩いたらめちゃくちゃ過酷だったというお話です!

(自転車や徒歩で飯田線沿いを走りたいと考えている人へ、良ければ原田橋の迂回路としてご検討ください。なおこちらでは責任を取りかねますので、宜しくお願いします!)

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この町道「半場神妻線」は、飯田線中部天竜駅から南下する線路に沿って延びる白い線のことです。地図を拡大してよーーく見てみるとありますよね?!

今回は相棒と一緒に自転車とマラソンで国道473号線を南へ抜けて豊橋へ向かおうとしたことがきっかけでした。相棒が少々山道ランで疲労していたこともあり、万が一を考えるとどうしても電車の沿線を走る必要があったのです。

しかしこの473号線は、途中の一か所で自転車と歩行者の通行ができませんでした!

(途中の一か所=原田橋[地図上でいう大千瀬川の上の473マークがあるところ]が落橋した影響で作られた仮設道路のこと)

とは言っても誰もいないから渡れるんじゃないのか?と思い、仮設道路の近くまで行ってみましたが・・・警備員さんがいます、通れません。

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諦めて別の道を探すことにしました。

最初に挙がったのが浜松市街へ向かう国道152号線です。しかしこの道を通ると、最寄りの駅まで35キロ以上の距離がありました。つまり、もし何かあっても35キロは走り切る必要があったわけです。

 

それは無理!となり、また別の道を探しました。

そしてグーグルマップを必死に眺めていると、中部天竜から南に細い線が見えるじゃないですか・・・!

でもこの道、途中で線が繋がってないし大丈夫なのか?

かなり不安になりましたが、これくらいしか選択肢が無かったので向かってみることにしました。

 

段々と自分の位置情報が入口に近づいていきます。そして住宅街を抜け、森に入ったところでした!

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行き止まりだったのです!!!

全ての希望が失われました。これが絶望です。

少し先に進むと、何となく危なそうな雰囲気とやめておけと言わんばかりの柵が置いてありました。

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この状況、みなさんなら諦めますか?

自分は諦めませんでした。先ほどの仮設道路とは違い警備員もいないだろうと思いましたし、「ここが通れない=ここでギブアップ」という状況でしたので。

 

ただ、先ほどの看板には「町道半場神妻線」と書いてありました。

わずかな希望を求めてSafariで検索すると・・・レポート記事が出るじゃないですか!!先人の知恵、ここまでありがたいと感じたことはありません。その記事を急いで読み進めます。

 

読み終わった自分にはもう自信しかありませんでした。何故ならその人も何故か自転車を持っていて、しかも歩き切っていたのです!笑

 

相棒を説得し、進むことにしました。

ちなみに読んだ記事は2013年に通ったものでした。それから5年後の2018年経った今、道がどうなっているかはわかりませんでした。

 

賭けです。

 

ここから「半場神妻線」が始まります。

スタートからこの荒れ模様です、プロ野球の試合で例えれば「先発ピッチャーが1アウトも取れずにずーっと四球を出している」みたいな状況ですよね。

本当に危険球に近いような場所もいくつかありました。

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なんと相棒は崖からスマホを落としてしまいました。

このポーズから見るとわかるかもしれませんが、この写真のタイトルは

「スマホを落としただけなのに、崖を尻から滑ってズボン破れた。」です。
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この道には標識がありました。
何故かキレイなのは気になるところですが、標識があるということは以前ここが道として使われていたことが考えられます。

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しばらく歩くと、飯田線が通るトンネルの傍に出ます。

つまり電車が通る横を歩くというわけですね・・・!

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線路の下は手入れのされてない草むらでした。

ちなみに歩き始めてからというもの、自転車を担いでいます。

背の高さまである草をかき分けながら自転車を担いでこの道を歩く・・・地味につらかったです。
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草むら&線路ゾーンを抜けて、少しばかり歩きやすい場所に出ました。

ようやくストライクが入り始めた、というところでしょうか。

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とはいうものの、気づけばすぐに荒れています。

これは通ったあとに写真を撮ったものですが、土砂崩れの影響でなだらかな坂になってしまったのでしょうか。
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どんどん歩き進めると、本日最大のメインスポットにして危険球箇所の大月トンネルに到着しました。
最初の入り口にあった看板に書いてあったことは覚えていますでしょうか?

1300m地点大月トンネルは全面通行止

通り抜けできません

と書いてあった場所がまさにここです。何故かワクワクが止まりませんでした。

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中はもちろん真っ暗ですが、出口の方向に光が入っていることはすぐに分かりました。

とはいえ何も見えなかったのであたりを照らしてみると、コウモリがいました。

明るくしたら急に飛ばないか?とか、病気は大丈夫か?とか一瞬心配しましたが、写真だけは撮っておきました笑
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トンネルの出口です。東大寺の柱にある通ると幸せになりそうな穴のようにも見えますが、ギリギリ自転車も通りました。

というか、これはそもそもトンネルとは言い難いですよね!

コウモリが住んでいるくらいですから、完全なる大月洞窟です。

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洞窟を出ると、比較的歩きやすい道が続きます。

再びストライクが入り始めました。

(ここまででもう打者3巡くらいしているような勢いで四球連発していましたが。)
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そして最後の危険球は、ゴール前に立ちはだかる倒木でした。

この写真がこの道のりの中で一番お気に入りです。何故かって、「立ちはだかる倒木と自転車を担ぐ人」という状況が謎すぎませんか?!

見返すたびに笑ってしまいそうです。
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倒木の下から自転車をくぐらせて、ついにゴールしました!

もちろん楽しめはしましたが、それ以上にもう二度と通りたくないと心から思えるほど過酷な1時間でした。
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写真はぶれてしまいましたが、この景色が見えたら大丈夫です。
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自転車を担いで歩ききった後はそのまま3時間ほどマラソンが続き、東栄駅にて終わりました。ちなみにですがスタートは大嵐駅だったので距離にして約40キロ、走った相棒はよく頑張りました・・・

 

そして半場神妻線はいかがでしたでしょうか?!

結論ですが、原田橋の迂回路としてはかなりオススメできません。思い出せば面白い場所ばかりでしたが、本当に滑落してもおかしくなかった場所ばかりです!

とは言っても面白い場所好きの人やどうしても通らないといけない人がいるかもしれませんので、もし通る際は一歩ずつ慎重に進みましょう。日頃の行いが良ければきっと通れることでしょう。

 

それでは良い旅を~